●馬革の魅力
ホースハイドは、経年変化による艶や表情が最も美しい素材です。羊革より軽くて密度の高い繊維を有する特性から、軽量化と耐久性が同時に実
現できる高級素材となっています。それ故ホースハイド製品の人気は衰えを知らないですが、馬革の原材料は世界的に僅少なため、ジャケットに適した革の厚みや大きさ、傷状態などの規格を充足する優れた素材の入手は極めて困難な状況にあります。
馬は走る生き物であり、必然的に皮には擦り傷等のダメージが多く存在しています。製品化に当たっては、革本来の躍動感ある表情を残すため傷を隠す処理を施してはならない。そのため、傷状態の良い革をいかに選別し確保できるかが非常に重要な課題となっています。
●Double Helixの馬革
馬革の専門ブランドとしての誇りから、Double
Helixは使用している革を常に厳しい基準で選別している。厚みが1.4mm-1.5mm前後の大きいポーランド馬の原皮をひねり出して、複数の植物タンニング剤のレシピ、なめしや空打ちの時間、プレスでの艶の手加減、調色などの工程についてのデータ化した緻密な生産管理を通じて、革の艶感、触感、立体感、色味、匂い、軽さなど、あらゆる面で安定かつ高品質な革を確保することに注力しています。
2017年に、馬革でしか作れないオイルワックス馬革、星空のような艶感を有する茶芯の馬革を世の中に送り出してから1年間の試行錯誤を経て、2018年には独自企画による藍染めレザーを開発した。単に藍で染めるのではなく、本来は黒に近い濃い藍色を革の仕上げ段階で一度水洗いを施すことによって、海のような穏やかな色彩を抽出。更に、フィニッシュでワックスコーディングを施すことで、深海のようなミステリアスなヴィンテージ感を引き出すことに成功しました。
藍染めレザーは下地が白芯であることから、着用することで色が浅くなったり、白芯が出たり、油が付いて色が濃くなったりすることで、着るほどにデニムジャケットの風合いにも似た藍と白を織り交ぜた経年変化を楽しむことができます。馬革専門ブランドであるDouble
Helixならではの実力が薫る藍染めレザーを存分に楽しんでいただけます。
●Double Helixの植物タンニング(なめし)
植物タンニングとは、皮を植物の樹皮・根・葉などから摘出した植物のタンニンで時間と手間をかけたなめし方で、経年変化を楽しむための必要不可欠な工程となっています。
Double
Helixは体に馴染むのが早い植物タンニングホースハイドのみを使用しているため、袖を通した瞬間から身体に馴染み始めます。長い期間をかけて着用とメンテナンスを繰り返すことにより、自分だけの味わい深い1着と育て上げる魅力があります。またオイルの入れ方次第で革が違う表面になり、ジャケットのエイジングを長く楽しむことが出来ます。
●Double Helixの仕上げ
<フルアニリン&オイル&ワックス>「アニリン仕上げ=染料仕上げ」
オイル、ワックスおよび染料を同時に革に吸い込ませるため、染める機会は一度きりです。これは原皮の質に対する最も厳しい条件であり、そのためその生産量は限られています。しなやかな艶や上質な手触りを持つ高級感があることからコートのみに使用されれています。
<フルアニリン&ウォッシュ&ワックス(藍染めレザー)>
白芯の下地をインディゴ染料だけで藍染めをしてから水洗いを行い、その後で仕上げのワックスコーディングを施します。油分や水分が浸透しやすく、また経年変化による色落ちや白芯の表出によって、藍と白が混じったデニムのようなヴィンテージ感が演出できるのが最大の魅力です。
<セミアニリン(茶芯)>
茶芯の下地の表面にピグメント(顔料)と染料で軽く染める仕上げで、雨や日当たりによるダメージに強いのが特徴です。繰り返して使用することで茶芯の部分が次第に浮いてくる経年変化が楽しめる馬革です。
茶芯とは、茶色に染色した下地の革の表面にブラックなどの色を着色したレザーです。
<ピグメント(顔料)仕上げ>(Double Helixでは使用してません)
顔料仕上げによる色付けは、
革の表面に塗料を塗る仕上げ方法で、革の表面に薄い塗料の膜ができるようなイメージになります。
顔料仕上げの特色は、
表面に出るのは塗料の色になりますので、
どの様な革でもきれいな色に仕上げることが出来ます。
また、傷の多い革でも塗料で傷が隠れるので、きれいな革として仕上がります。
しかし、顔料仕上げは、
革の表面を隠してしまうので、
革の質感や独特な模様は隠れてしまい、革の魅力の一つでもある経年変化はあまり楽しむことが出来ません。
●環境に優しい鞣し工程
革の天然のにおいを楽しむことを提唱するDoubleHelixの馬革は、ドイツのバイアル社のエコ溶剤を使用しているため、最終的に溶剤が揮発して消えてしまうので嫌なにおいを残さない。日本国内にはエコレザーという革の品質に対する厳しい基準が既に存在しているが、DoubleHelixの馬革は世界最高基準であるPFI基準をもクリアしている。商品の安全性や自然環境への配慮はDoubleHelixが最も大切にするポリシーだからです。
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